Sunday, April 12, 2015

人間 現実 空気

針を回収する箱があった (Vancouver, BC)


3月19日にこちらバンクーバーのダウンタウンに来て、はやくも3週間と少しが経った。
毎日何をしているかと聞かれると困るな‥(笑)

観光という観光をしてるわけじゃないし、
旅行者じゃないからか、あんまり観光に行く気分にはならないのが本音。

旅行にいっても観光をするほうじゃないけれど。


そうだなぁ、ここに来た当初はとにかく歩き回っていたかな。



前回、バンクーバーに来たのは、私が初めてカナダに降り立った時。
ダウンタウンにて、予想に反し「重い空気」を感じた。
なんでだろってずっと思ってて、その空気に耐えれずビクトリアへと向かった。

きっと都会だからだ!と理由付けて、
もう都会は懲り懲りだ なんて思っていたのにまた来てしまった(笑)



ある日、プンジャビマーケット(インディアンマーケットやレストラン、お洋服など楽しい場所!)というインド街からバスで帰ってきた時の事だった。
ある地点を過ぎたところでスッと空気が変わったのが感じられた。
淀んでいるような空気だった。

ダウンタウンイーストサイドと呼ばれる地域を通ると、見たこともないような数の人人人人みんなホームレス。
かつての北九州でも福岡でも東京でも見たことがないほどの多さだった。


最初は何事かわからなくて、ぼーっと眺めていたら共に暮らしている彼が「みんなホームレスだよ。」と言った。「多くの人がドラッグをやっていて、ここでは清潔な注射針を政府が配布してるんだ。それが今の政策なんだ。病気が広まらないようにせめてもの措置なんだ。」とのことだった。


ショックで現実だった。

聞いてはいたけれど。

重い空気が渦巻いていた。

そして、これだって感じだった。

ずっと感じていた重い空気の中枢がここな感じがした。

とても気になって、しばらくずっと考えていた。

その場所でどう感じられるのか試してみたかった。

何度か近くを通り、それでもまだ私はこの場所が気になっていた。

華やかな街の風景よりもずっと心にとまっていた。




先日、彼と一緒に通りを歩く機会が訪れた。
私は淡々と歩いた。
淡々とただただ歩いて、目的地の方向へと向かった。
途中、たくさんのホームレスを目にしながら歩いた。

時々、彼は「良い?ジロジロ見ないようにするんだよ。」と私に注意をするときもあった。
それは、白昼堂々と開けた場所でドラッグを打つ人が彼の目に留まった時などで、私はそれを言われるまではその人が何をしているのかすらもわかっていなかった。
彼らは幻覚を見ている可能性もあるので、彼は私に注意を促していたのだった。
(特に私は気になったモノや人を まばたきもせずに見る癖があるので… 苦笑)



私はこの通りを通ったあと、「あぁ、よし。」とやるべきことはやった感じを得た。
もう通ることはないと思う。


彼は、「もう通るべきじゃない。だって彼らが僕らみたいに普通に暮らしていて健康で、きちんとした格好をしてる人を見たらどう思うかな。」と表現した。

私は別にそんなことはどうでもよくて、「別に私たち変なことしてない。見せびらかしてるわけでもなし、普通に歩いただけ。それがダメなこととは思わないよ。挨拶をされれば挨拶をするし、普通通りでいる。でも私ももうあの道は通らないでいい。」と表現した。



リアルを体験し、このことはブログでシェアしないとなと、今に至る。



病気の蔓延を防ぐための取り急ぎの措置は、何の解決にもなっていないことはわかっていると思うんだけどお金との兼ね合いなのかなって。

それで街には、上の写真のような針の回収ボックスがちょこちょこと設置されているんだ。



この現状を伝えてシェアすることもまた、ここに来た理由なのかなって。


***追記
この場所は、ガイド本で治安が悪い場所として頻繁に示されている場所です… っということは、一応示しておくべきだと思い、追記しております。


私は一緒に歩いてくれるカナダ人の方が居たので、ラッキーでした。
楽しい旅を、安全に☆



ありがとうございます。



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